
PDF利活用の成否が「現場主義のDX」成功の鍵
製造業や物流業の現場において、日々繰り返される帳票作成、作業指示、検査記録、出荷管理…。これらの業務において、ExcelとPDFは切っても切り離せない存在となっています。多くの企業ではExcelを使って帳票を作成し、それをPDFに変換して印刷・共有・保管するといったフローが日常的に行われています。
しかし、DX(デジタルトランスフォーメーション)という言葉が叫ばれて久しい中、「現場に合わないDX」に悩んでいる企業も少なくありません。高額なシステムを導入しても、現場のオペレーションにフィットせず、逆に現場の負担が増えてしまうケースもあるのです。
そこで注目されているのが、「現場のExcel文化を活かしたDX」
つまり、既存のExcelをベースに自動化・電子化を進めるというアプローチです。
このアプローチの中核を担うのが、Excel帳票の自動生成・集計・加工をノーコードで実現する「xoBlos」と、PDFの編集・注釈・スタンプ・印刷管理を多機能かつ軽快にこなす「PDF-XChange PRO」です。今回は、この2つのツールを組み合わせてどのように製造・物流現場の課題を解決できるのか、実際の活用シーンを交えて詳しくご紹介します。

ゾブロス

xoBlos とは?
Excel帳票を現場仕様で自動化
マクロ・VBAで対応している複雑なデータも、
高速・安全・正確に自動処理
xoBlos(ゾブロス)は、Excel帳票の出力や変換、集計といった定型業務の自動化を、ノーコードで実現できる強力な業務効率化ツールです。現場では、製造指示書・検品チェックリスト・出荷ラベル・在庫管理台帳など、多種多様な帳票がExcelで作成され、それらを日々更新・配布・管理する必要があります。
xoBlosはこうした帳票の作成やデータマージ、集計、印刷、PDF変換といった一連の業務をテンプレート化し、ボタン一つで自動化できます。導入によって、作業時間が半分以下になった、人的ミスが激減したという報告も多数。とりわけ「Excel文化が根づいた現場」であっても、従来の業務フローを大きく変えることなく導入できる点が支持されています。
解決できる課題

様々な処理に対応
PDF-XChange PRO

PDF-XChange PRO とは?
高機能・高速・多用途なPDFエディタと
自動処理ツールを備えた超強力PDF活用アプリ

全世界4億500万人以上のユーザー実績
PDF-XChangeは、イギリスのTracker Software Products社が開発したPDF編集ソフトで、日本国内では株式会社ジャングルが販売代理を務めています。動作が軽快でありながら高機能・多機能で、コストパフォーマンスの高さも魅力です。PDFへの注釈、スタンプ、ヘッダー・フッターの追加、墨消し(スミ消し)、ページ編集、OCRによる文字認識、フォルダー監視、バッチ処理など、現場で必要とされる機能が一通り揃っており、帳票や文書の“加工・管理・共有”において大いに活躍します。
PDF-XChangeにはいくつかのバリエーションがありますが、本稿ではプレミアムモデルであるPDF-XChang PROをご紹介します。
PDF-XChange PROについて詳しくはこちら
xoBlosとPDF-XChange PROを組み合わせることで、
「帳票の自動生成」と「現場での加工・運用」が1つの流れでつながり、
手間のかからない“紙とデジタルの共存型DX”が実現します。
xoBlosとPDF-XChange PROの連携で帳票を一括処理
自動化ツールで更なる効率化を
PDF-XChange PROには、専用の自動化ツール「PDF-Tools」が含まれています。このツールは、PDF-XChange Editorのほぼすべての機能を自動処理に対応させることができ、帳票へのスタンプ挿入、ファイル名の自動付与、ページの追加、注釈の一括挿入なども自動化可能です。さらに、xoBlosと組み合わせることで、PDFの生成から加工、保存に至るまでの一連の業務フローを完全に自動化することも現実的になります。
「フォルダー監視」機能を利用すれば、指定フォルダー内のPDFを自動で結合したり、表紙を挿入したり、ページ番号を追加するといった処理も行えます。また、PDF-ToolsはWindowsのコマンドライン操作にも対応しており、多くの機能をスクリプトから実行できます。定型処理が求められる帳票の定期発行や、大量のPDFを扱う業務現場では、作業の自動化によって人的負担の軽減と処理品質の向上が期待できます。
導入事例
紙の手配書から卒業!現場が変わった
「製造指図書の電子化とスムーズな承認プロセス」
A社では、毎日約200件にのぼる製造指図書をExcelで作成し、PDF変換後に印刷して現場へ配布していました。各部署でのコメントや承認は手書きで行われていました。
「うちの製造指図書、まだExcel印刷して回してるんですよ」
そんな状況だったのは、ある精密部品メーカーの生産技術部門。製品ごとに標準手順書やレシピ、加工条件などが異なるため、毎回複数のExcelデータを目視で突き合わせながら製造指図書を作成していました。
製造指図書を作った後は、紙に印刷して現場監督に回覧。現場で手書きの赤字修正や承認サインをもらい、さらにそれをスキャンしてPDF保管。確認漏れや手戻りも多く、情報の最新性に課題を抱えていました。

xoBlosで製造指図書の作成を自動化
この課題を解決するため、まず着手したのが製造指図書作成業務の自動化です。xoBlosを使って、製品マスタやレシピ情報、標準手順書といった複数のデータソースから必要な情報を自動で収集・整形。現場ごとに異なる様式にも対応できる柔軟な帳票テンプレートを用意し、“ほぼノータッチ”で指図書を生成できるようになりました。
PDF-XChange PROでPDFの加工を自動化
次に、生成した製造指図書を紙に印刷する代わりにPDFで配信。ここで活躍したのがPDF-XChange PROのPDF-Toolsです。
xoBlosで自動生成した指示書のPDFはNASの専用フォルダーに保存されます。夜間、バッチ処理でPDF-Toolsが起動し、自動生成した専用フォルダー内の指示書をひとつにまとめると同時に表紙や管理のための別表の挿入、ページ番号のふりなおしも行ってくれます。加工終了後は、別の共有フォルダーに転送されます。現場監督や品質保証担当は、朝一番に各自のPCやタブレット上でそのPDFファイルを開き、スタンプ機能で承認印を押したり、コメントツールで「ここ注意」などの追記が即座に可能になりました。
「気がついたら、朝イチで必要な指図書がPDFで現場に届いている」——そんな状態が実現しました。
以前は「このレシピで合ってる?」「前回と何が違うの?」というやりとりが紙ベースで煩雑に発生していましたが、PDF上でのやりとりが履歴として残ることで、後工程での確認・トレーサビリティにもつながっています。

PDFで回覧・コメント・承認までワンストップに
さらにPDF-XChange PROに含まれるPDF-XChange Editorを活用し、生成されたPDF指図書に対し、各工程責任者が電子スタンプやコメントで承認を付与しています。
紙の回覧もスキャンも不要で、チェック→承認→保存の流れがすべてデジタル上で完結するようになりました。
チェック後は即座に社内ストレージに自動アーカイブされ、各工程担当者は常に最新の承認済み指図書にアクセス可能。現場では「紙を探す」「最新版か確認する」といったムダなやりとりが激減しました。

コメント機能で伝達ミスを防ぐ!現場指示の精度向上
PDF-XChange Editorの「コメント(吹き出し)」機能は、PDFの任意の箇所に文字情報を付加できるシンプルながら非常に便利な機能です。例えば、xoBlosで自動生成された製造指示書PDFに、管理者が「ここのねじはサイズ変更されています」「検査項目を1つ追加しました」などの補足情報を加えることで、作業者との情報ギャップを最小化できます。しかも、コメントには作成者や日時の記録が残るため、後から確認・追跡が可能です。これは従来の紙の帳票に赤ペンで書き込んだ指示とは大きく異なり、誰が、いつ、何を指示したのかを明確に残せるという点で、業務トレーサビリティの向上にも寄与します。
スタンプ機能で電子的な承認・チェックが簡単に!
PDF-XChange Editorの「スタンプ機能」を使えば、あらかじめ作成した「承認済」「差戻し」「再確認要」などの印を、PDFの任意の位置にドラッグ&ドロップで貼り付けることができます。日付や時間を打刻できる動的なスタンプも作成可能です。
xoBlosで作成された帳票に対し、上長や検査者がスタンプを押すだけで進捗や承認フローを明確に可視化できるため、ペーパーレスでも回覧のスピードと透明性を両立。手書きサインに比べて作業も早く、記録としても優れています。
PDFの印刷にも注目!
用途に応じた出力設定で効率化
PDF-XChange Editorでは、印刷時に「注釈込み」「本文のみ」などを選択可能です。これは、同じPDFを「作業指示用」「保管用」「会議資料用」など用途別に使い分ける際に非常に便利です。今でも紙が必需品という現場も多い中、デジタルなPDFとリアルな紙、両方への対応を無理なくこなせるのもPDF-XChange Editorの得意とするところです。




現場主導の業務改善を
xoBlos と PDF-XChange PRO で加速!
xoBlosとPDF-XChange PROは、製造・物流現場に根づくExcel・PDF文化を無理なく活かしながら、業務効率化・情報共有・文書管理を高次元で支援するツールです。
現場の細かい作業フローまで目を向け、xoBlosとPDF-XChange PROの特性を生かして対応することで、単なる自動化や電子化を超えた「働きやすい仕組み」を構築することが可能になります。「現場の業務に合わせたシステム導入をしたい」「無理のないDXを進めたい」と考える企業にとって、両ツールの連携活用は非常に現実的かつ有効な選択肢となるでしょう。
DXの成功を現場から支える――その第一歩として、xoBlosとPDF-XChange PROの組み合わせを、ぜひご検討ください。

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